桜と松並木の続く川の街
駅を出たときは、思っていたよりも“街っぽい”と感じる。夙川の駅前は、大きな建物があって、その中に夙川グリーンタウンが入っている。改札の近くで、生活に必要なものがひと通り揃う感じで、ここだけ見ると、街がコンパクトにまとまっているように見える。
でも、少し歩くと印象が変わる。改札を出て右のほうにある小さな商店街もそうだけど、本当に気になる店は、駅から少し離れたところに点在している気がする。北口から苦楽園口通りのほうへ向かう道を歩いていくと、ぽつぽつと店が現れて、歩くほどに街が広がっていく感じがある。ひとつにまとまっているようで、実はそうでもない。
むしろ、少しずつに分かれているからこそ、歩いていて飽きないのかもしれない。さくら夙川駅ができてから、アクセスもよくなっている。便利になっているはずなのに、街の空気が急に変わった感じはあまりしない。
たぶんこの街は、全部を一か所に集めるんじゃなくて、少し距離を残したまま続いていく場所なんだと思う。歩いてつながる範囲の中に、いろんな居場所が分かれている。
これから先、また何かが変わっても、この“少しずつ分かれている感じ”は残る気がする。次に来たときも、たぶんまた少し違って見える。でも、歩いているうちに、なんとなく同じ街だと思える。
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