カフェと美容室とだんじりの街
駅に向かう道を歩いていると、前に来たときと同じような気もするし、少し違う気もする。
岡本は、たぶんずっと変わり続けている街なんだと思う。でも、不思議と「別の街になった感じ」はしない。
川を渡った先にあったパン屋は、もともとここにあった店じゃなくて、震災のあとに移ってきた店だったと聞いたことがある。そういう話を知ると、この街ってただ新しくなっているんじゃなくて、いろんな場所の記憶が重なってできているんだなと思う。
気がつくと、昔あったCDショップは別の店になっていて、駅もきれいに整備されて、前より使いやすくなっている。駅前にあった銀行もいつの間にかなくなっていた。変わっているところを探せば、いくらでも見つかる。
でも、それでもこの街を歩いていると、落ち着く感じはあまり変わらない。坂の感じとか、駅までの距離とか、歩いていて疲れないスケールとか。そういうものは、ずっとそのまま残っている気がする。
たぶんこの街は、全部を新しくするんじゃなくて、少しずつ入れ替えながら続いていく場所なんだと思う。新しい店が増えても、街の雰囲気が急に変わるわけじゃなくて、気がついたら少しだけ今の生活に近づいている。
これからも、また変わっていくと思う。でも、次に来たときもたぶん、同じことを思う気がする。「前とそんなに変わってない気がするのに、よく見ると結構変わってる」って。
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