ここは京都なのかどうか、少し迷う。桂を歩いていると、そんな感覚になる。
駅前は思っていたよりも賑やかで、桂駅のまわりには店も集まっている。でも、少し離れると風景が変わる。住宅のあいだに田畑が混ざっていて、街の境界がはっきりしていない感じがする。
同じ駅のまわりでも、東と西で空気が少し違う。どちらも街ではあるけれど、同じ方向に伸びているわけじゃない。ここは、いわゆる“京都らしい場所”ではないのかもしれない。でも、少し歩いた先には桂離宮があって、静かに、ずっとそこにある。目立つわけじゃないけど、確かにここにあるもの。そういうものが、この街には残っている。
京都の中心から少し離れた場所で、別のかたちの京都が続いているように見える。 |